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もがいた時間が、あなたの言葉になる ~心理カウンセリングは知識だけでは届かない~

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コスパ・タイパという言葉をよく聞くようになりました。

情報を得るまでの時間には有用性があると思うし、便利ですよね。

それでも、「省いてはいけない時間」も存在するのではないでしょうか。

それは、得た情報を自分の中に実在させていく時間。

 

情報を得て、体験と結びついて、自分の感触を確かめて、改めて情報と照らし合わせる。

それを何度も繰り返し、言葉に落とす段階で表現しきれないもどかしさを感じながら、

やっと、人に伝わる言葉になる。

 

この もがき苦しむ時間は、自分で腑に落とす時間。体を通る時間でもあります。

ここを省くと「わかったつもり」になり、「わかったつもり」の言葉は人に届きませんでした。

 

心理カウンセリングの学びを伝え 人を育てていく時に わかっていた「つもり」の言葉を 改めて一つ一つ振り返りました。

例えば「受容」という言葉。

私は一緒に働いてくださる心理カウンセラーを面接する際に この言葉を言語化していただくのですが

多くの人が「寄り添うこと」「受け止めること」と答えます。

間違いではないし、言葉としては正解でもあります。

ただ、受容はもう少し奥にある気がしています。

心理カウンセラーが行う受容とは。

ジャッジもアドバイスもなく、相手が使った言葉をそのままに、話を聴く。

 

こんな風に考えてしまう

こんな自分はダメなんじゃないか

ずっと間違っていると頭で判断するのに、心が「でも」という

 

そういう言葉たちや想いを、

ダメ とも 良い とも思わずに、普通に話を聴く。

するとクライエントは、思い始める。

あれ、この人、自分が長年思っていたダメやズレを、普通に聴いている。

話しても良いのかな、ダメじゃないのかな。この気持ちはあっても良いのだろうか、と。

 

心理カウンセラーがクライエントの言葉を要約して返す時、クライエントは自分がこれまでなかったことにしていた自分の言葉たちが客観的に聞こえ始め、自分の言葉たちに耳を傾け始める。

 

受容とは、器に受けること。

違うものに変換することでも、偉かったねと思うことでもなく、

ただ、そういう想いがあったんだなと、自分の中にそれらの居場所を作ることなんです。

 

これは、クライエントの語りの中に、カウンセラー自身を混ぜないから受容が起こります。

 

どうしても、人の話の中に自分の感情が乗っかることはあると思うのです。

心理カウンセラーも人だから、そういうことが起こります。

そのことを知らないでいると、相手の語りの主人公の座を奪って、あたかも物語の主人公になってしまうことがあります。

 

優しい人、感情移入する豊かな人であることに間違いありません。

ただ、その奥に、人の語りの中にそれだけ心が動く何かが自分の中にある、ということ。

相手の心や時間の中に、そのあるものが動く自由を許してしまうことが自分軸。

相手軸とは、相手のわからなさや想いの中に、他人として理解しようとする試み。

 

こういったことは、これまでのクライエントに教えられたことばかり。

これから先も また さらに 受容や自分軸や相手軸 の意味合い 心理の中での学びは 深まっていくでしょう。

 

体を通っていない言葉は、得た知識のまま そこにあります。

知識が深まっていくその時間、タイパやコスパだけでは補えない。

もがいた時間が、あなたの言葉になる。

 


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